2013年3月期第1四半期

業績の概要

単位：百万円

業績について

　当社の当第１四半期累計期間の業績は、前事業年度末における当社サーバーへの不正アクセス事案の発生に伴って当社サイドで原因究明と再発防止策のためクレジットカードの取扱を中止するなど営業活動を自粛した一方で、信用低下による顧客離れも進んだ結果、営業収益については567,811千円と前年同期比45.8％減と減収となりました。
　利益状況につきましても、営業収益が大幅に減少したため人件費など固定費負担を吸収することができず、営業損失90,838千円（前年同期は営業利益90,150千円）を計上することとなり、これに伴って経常損失88,597千円（前年同期は経常利益93,205千円)、税引前四半期純損失93,804千円(前年同期は税引前四半期純利益88,396千円)となりました。この結果、法人税等調整額などを差引いて四半期純損失116,078千円(前年同期は四半期純利益51,526千円）となりました。

オンラインゲーム事業

　当社の経営の柱となっているオンラインゲーム事業については、当第１四半期累計期間の販売金額は433,788千円と前年同期比43.6％減となりました。
　当該事業は、従来型オンラインゲーム（クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの）、ブラウザゲーム（パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム）、モバイルゲーム（ブラウザゲームの一種で携帯電話で「アプリ」と呼ばれる応用ソフト無しで遊べるもの）の３つの分野から構成されています。
　従来型オンラインゲーム（MMORPG）は、大型タイトルの「Finding Neverland Online －聖境伝説－」（平成23年４月より正式サービス開始）及び「晴空物語」（平成23年11月より正式サービス開始）など、当第１四半期累計期間末時点で11タイトルを運営しました。また、当社が運営する専門ポータルサイト「ブラゲタイム」上で展開するブラウザゲームは当第１四半期累計期間は新規にサービスを開始した「ミッドガルドサーガ」など当第１四半期累計期間末時点で６タイトルを運営しました。ブラウザゲームは、利用者がスマホ（スマートフォン）を使ったモバイルゲームに移行しているなどから、一時ほどの勢いがなくなりつつあります。モバイルゲームは、当社の場合主として携帯電話向け交流サイト運営会社の専門サイトなどを通じて、「こいけん!」など当第１四半期累計期間末時点で６タイトルを運営しました。モバイルゲームはタイトルを自社開発しておりますが、競争激化による苦戦を余儀なくされております。

ソフトウェア販売事業

　ソフトウェア販売事業については、当第１四半期累計期間の販売金額は101,015千円と前年同期比58.2％減となりました。うち、プロレジ・サービスの販売金額は96,238千円と前年同期比53.8％減となるなど、ウイルス対策ソフトを除くと消費者の有料パソコンソフトに対する需要が減少しつつあるなかで、クレジットカードの取扱中止の影響を強く受けました。

サイト広告販売事業

　当社の「Vector」サイト上で展開するサイト広告販売事業の当第１四半期累計期間の販売金額は、32,596千円と前年同期比10.1％減となりましたが、キーワード広告（リスティング広告）については当該事業の５割強を占め、サイト広告販売事業を下支えしました。

その他の事業

　その他の当第１四半期累計期間の販売金額は、他社サーバー運用受託収入などによって410千円と前年同期比59.0％減となりました。