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決算短信・決算発表資料

2017年3月期第1四半期

1.当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明
平成29年3月期第1四半期累計期間(平成28年4月1日~平成28年6月30日)におけるわが国経済は、消費税率10%への引き上げを2019年10月まで延期するなど内需に関する政府の経済政策により緩やかな回復基調を持続しております。
 また、先行きについては有効求人倍率が高水準に推移するなど改善の動きがあるものの、中国経済の失速やイギリスのEU離脱問題による影響など海外経済の影響により不透明なものとなっております。
当社の事業領域であるオンラインゲーム業界は、スマートフォンの普及・拡大がスマホゲーム市場の拡大に寄与しておりましたが、近年では成長の伸び率が鈍化しております。また、スマホゲームの開発は、年々高度な企画力と技術力が要求され、開発期間の長期化に伴うコスト増や人員の確保など小規模事業者にとっては厳しい状況になりつつあり、今後は大手による寡占が進むとみられております。
ソフトウェア販売を取り巻く環境としましては、Windows XP機入れ替えに伴う特需の反動がパソコン市場に大きな影響を与えておりましたが、徐々に回復局面に向かうと予想されております。特に法人向けパソコン市場は個人向けパソコン市場より回復幅が大きいと見込まれております。
このような環境のもと、オンラインゲーム事業においては、新たにスマホゲームとブラウザゲームそれぞれ1タイトルのサービスを開始いたしました。これらが増収に寄与し、営業収益は前年同期を上回る結果となりました。
ソフトウェア販売事業につきましては、個人向けパソコン需要の縮小均衡により販売は停滞し、法人向けパソコン市場の拡販が進まず、結果として営業収益は前年同期を下回る結果となりました。
営業費用につきましては、当初の計画ではオンラインゲーム事業の新規タイトルのプロモーション費用増大を見込んでおりましたが、効率化により費用抑制を実現、計画値より低水準に推移しました。その結果、営業費用は前年同期より微増となっております。
以上の結果、当第1四半期累計期間の営業収益は3億59百万円(前年同期比6.9%増)、営業損失は39百万円(前年同期は60百万円の営業損失)、経常損失は34百万円(前年同期は60百万円の経常損失)、四半期純損失35百万円(前年同期は60百万円の四半期純損失)となりました。
当第1四半期累計期間のセグメント別販売実績については、以下のとおりであります。

(単位:千円、%)

  第29期第1四半期累計期間
金額 前年同期比 構成比
オンラインゲーム事業 257,729 14.3 71.6
ソフトウェア販売事業 80,444 △7.6 22.4
サイト広告販売事業 17,110 △17.8 4.8
その他 4,453 47.5 1.2
合計 359,737 6.9 100.0

オンラインゲーム事業
当第1四半期累計期間におけるオンラインゲーム事業の販売金額は、2億57百万円(前年同期比14.3%増)となりました。
従来型のオンラインゲーム(クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの)は、前期から継続しているタイトルからの増減は無く、当第1四半期累計期間末時点では5タイトルの運営となっております。
ブラウザゲーム(パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム)は、前期から継続しているタイトルから平成28年6月に「ノアトピア」のサービスを開始し、当社運営のゲームポータル「VectorGame」のチャネリングサービスが2タイトル終了したことにより、当第1四半期累計期間末時点では14タイトルの運営となっております。
スマートフォンゲームは、前期から継続している2タイトルから平成27年5月から「東京ダンジョンRPG ひめローグっ!」のサービスを開始したことにより当第1四半期累計期間末時点では3タイトルの運営となっております。


ソフトウェア販売事業
当第1四半期累計期間におけるソフトウェア販売事業の販売金額は、80百万円(前年同期比7.6%減)となりました。
ソフトウェアのダウンロード販売事業は、Windows XP機入れ替え特需の反動による減少と個人消費者向けのパソコン市場の縮小や有料パソコンソフトに対する需要の減少傾向は継続しております。

サイト広告販売事業
当第1四半期累計期間におけるサイト広告販売事業の販売金額は、17百万円(前年同期比17.8%減)となりました。
ネットワーク配信型広告(キーワード広告、ユーザーの傾向を分析する行動ターゲティング広告等)の販売額の最大化を目指して各種施策を実施しておりますが、サイトページビュー数の減少傾向に歯止めがかからず、営業収益の減少傾向は継続しております。

その他
当第1四半期累計期間におけるその他の販売金額は、4百万円(前年同期比47.5%増)となりました。その他の販売金額には、ゲーム以外のスマートフォン向けサービスの販売金額が含まれております。

(2)財政状態に関する説明
財政状況の変動状況
当第1四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ49百万円減少して19億4百万円となりました。また、負債合計が前事業年度末に比べ13百万円減少して2億71百万円となり、純資産合計が前事業年度末に比べ35百万円減少して16億33百万円となりました。
(資産)
流動資産減少の主な要因は、有価証券が69百万円増加したものの、現金及び預金が68百万円、売掛金が6百万円、その他が25百万円減少したことによるものです。
固定資産減少の主な要因は、有形固定資産が1百万円、無形固定資産が15百万円減少したこと等によるものです。
(負債)
流動負債減少の主な要因は、その他が9百万円増加したものの、買掛金が9百万円、未払法人税等が2百万円、賞与引当金が12百万円減少したことによるものです。
固定負債増加の主な要因は、退職給付引当金が1百万増加したこと等によるものです。
(純資産)
当第1四半期会計期間末の純資産合計は、35百万円の四半期純損失の計上により、前事業年度末に比べ35百万円減少して16億33百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は85.7%となりました。

(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
当社は、オンラインゲーム事業が主たる事業となっております。当該事業の業績は、ゲームタイトル毎の顧客数、課金率、課金単価の動向に大きく影響を受けます。また、新規性が高い事業であるため、収益変動要因も多く、現段階では合理的な業績予想数値の算定を行うことが困難であります。そのため、第3四半期を除き、通期の業績予想に代えて、翌四半期累計期間の業績予想を開示しております。
平成29年3月期第2四半期累計期間の業績は、営業収益7億50百万円(前年同四半期は7億11百万円 5.5%増)、営業損失72百万円(前年同四半期は93百万円の営業損失)、経常損失66百万円(前年同四半期は92百万円の経常損失)、四半期純損失66百万円(前年同四半期は93百万円の四半期純損失)を見込んでおります。

2.サマリー情報(注記事項)に関する事項

(1)四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用
該当事項はありません。 

(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
(会計方針の変更等)
法人税法の改正に伴い、「平成28年度税制改正に係る減価償却方法の変更に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第32号 平成28年6月17日)を当第1四半期会計に適用し、平成28年4月1日以後に取得する建物附属設備及び構築物に係る減価償却方法を定率法から定額法に変更しております。
なお、当第1四半期累計期間において、四半期財務諸表への影響額はありません。

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