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決算短信・決算発表資料

2024年3月期 第2四半期

1. 当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明
経営成績の分析
 2024年3月期第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるわが国の経済は、個人消費や設備投資が持ち直す等、全体として緩やかに回復しております。一方で、地政学リスクの高まりにより不安定な国際情勢が続いており、依然として景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
 ソフトウェア業界及び情報サービス産業においては、国内労働力人口の減少等ビジネス環境の急速な変化や不確実性への対応を目的に、企業・行政のDXに対する意欲が高まり、IT投資を後押しすることから、引き続き成長が予想されております。
 また再生可能エネルギー業界では、2020年10月の菅政権による、我が国が2050年までにカーボンニュートラルを目指す宣言等環境意識の大幅な高まりが一層加速しつつあり、太陽光発電所をはじめとする再生可能エネルギー発電所の取得ニーズ、グリーン電力の利用ニーズは日に日に膨らんでいる状況にあります。
 当社は、主軸であるのインターネットビジネス等の既存事業を通じて獲得した人・モノ・資金・情報等からなるすべての経営資源を最大限に活用し、収益機会を多様化することを企図して、2023年1月18日付「第三者割当による新株式および第10回新株予約権の発行ならびにコミットメント条項付き第三者割当契約の締結に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、第三者割当による新株式及び新株予約権の発行による資金調達を行い、新たな主軸事業の確立に向け、「インターネットビジネス」に加え「SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」をテーマとした事業領域を開拓することで、当社の企業価値の向上に貢献できると考え、主に太陽光発電等の再生可能エネルギー事業を推進しております。
 再生可能エネルギー事業につきましては、脱炭素化、環境負荷の軽減、気候変動や資源枯渇等の課題に対処することを事業目的とした環境推進事業の一環として、再生可能エネルギー、環境配慮商品の販売、サスティナブル投資等の事業を展開し、中でも今期は短期的な収益獲得を企図して、太陽光発電等の再生可能エネルギーに関連する用地及び地上権、発電設備及び資材、売電権利等の売買仲介に注力しております。
 また、経済成長率の高い新興地域であり、石炭火力の依存度が高く、炭素税の導入やカーボンクレジット(炭素排出権)取引制度の整備等、脱炭素が喫緊の課題である東南アジアへの地球環境に配慮したサスティナブル投資として、収益性の高い事業及び当該事業から派生する事業展開による新たな収益機会が見込める案件として、マレーシアにおけるプランテーション事業にも投資いたしました。
 なお、新規事業の拡大と内部統制システムの拡充を図るため、管理部門を中心とした人員補充をしたため、人件費が増加しております。

 以上の結果、当第2四半期累計期間の営業収益は100百万円(前年同四半期比22.7%減)、営業損失は402百万円(前年同四半期は129百万円の営業損失)、経常損失は457百万円(前年同四半期は128百万円の経常損失)、四半期純損失は461百万円(前年同四半期は129百万円の四半期純損失)となりました。

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
 なお、第1四半期会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

(ICT事業)
 ICT(Information and Communication Technology)事業につきましては、ソフトウエア販売の営業収益、サイト広告販売の営業収益、「AppPass」運用受託収入、「QuickPoint」(「PayPayポイント」のポイントモール)の何れも前年同四半期より減少しております。なお、電子署名(ベクターサイン)の営業収益は前年同四半期より増加しております。一方で、サーバー費用等事業継続のための費用を計上しております。
 これにより、売上高は60百万円(前年同四半期比53.3%減)、セグメント損失(営業損失)は51百万円(前年同四半期は52百万円)のセグメント損失(営業損失)となりました。

(再生可能エネルギー事業)
 再生可能エネルギー事業につきましては、宮崎県小林市等に所在する太陽光発電所用地及び売電権利17件(以下「本件発電用地」といいます。)を販売用物件として、2023年7月31日に取得し、9月29日に第三者へ譲渡しております。当該取引は、当第2四半期会計期間において収益認識基準に基づき売上高を純額で計上しております。一方で、新規の事業確立のため人件費等の費用を計上しております。
 これにより、売上高は39百万円(前年同四半期比はありません。)、セグメント損失(営業損失)は70百万円(前年同四半期比はありません。)のセグメント損失(営業損失)となりました。

(その他の事業)
 その他の事業につきましては、遮熱フィルムの販売により、売上高は0百万円(前年同四半期比はありません。)、セグメント損失(営業損失)は36百万円(前年同四半期比はありません。)のセグメント損失(営業損失)となりました。一方で、新規の事業確立のため人件費等の費用を計上しております。

(2)財政状態に関する説明
財政状態の分析
 当第2四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ684百万円増加し、1,491百万円となりました。負債は、前事業年度末に比べ59百万円減少して140百万円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ744百万円増加し、1,350百万円となりました。

(資産)
 流動資産増加の主な要因は、現金及び預金が213百万円、短期貸付金が380百万円、その他が76百万円増改したこと等によるものです。
 固定資産減少の主な要因は、差入保証金が50百万円減少したものの、ソフトウエア11百万円、地上権25百万円、敷金11百万円、それぞれ増加したこと等によるものです。

(負債)
 流動負債減少の主な要因は、未払金が40百万円減少したこと等によるものです。
 固定負債減少の要因は、退職給付引当金が10百万円、役員退職慰労引当金が14百万円減少したこと等によるものです。

(純資産)
 純資産増加の要因は、新株予約権の行使による株式の発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ609百万円増加したものの、四半期純損失461百万円を計上したこと等によるものです。
 また、自己資本比率は90.6%となりました。

キャッシュ・フローの状況の分析
 当第2四半期累計期間において現金及び現金同等物は、期首残高の521百万円から213百万円増加し、期末残高が735百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、481百万円の支出(前年同四半期は99百万円の支出)となりました。これは、主に税引前四半期純損失460百万円を計上したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、449百万円の支出(前年同四半期は150百万円の支出)となりました。これは主に短期貸付金に380百万円、その他投資に72百万円、無形固定資産の取得に25百万円使用したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,144百万円の収入となりました。これは主に株式の発行による収入によるものであります。(前年同四半期はありませんでした。)

(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
 業績予想については、2023年8月14日公表いたしました「2024年3月期通期の業績予想に関するお知らせ」から変更はありません。

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